この記事は Akerun - Qiita Advent Calendar 2024 - Qiita の 6 日目の記事です。
こんにちは、 msuz - Qiita です。フォトシンスに入って 2 年目になりました。 2024年はソフトウェア開発チームのマネージャーとしてAkerun入退室管理システムのサーバインフラ運用、組み込みファームウェアの開発と市場配布、ウェブサービスやモバイルアプリの開発支援活動などに携わってきました。
さて今回は「運用分析」のお話です。 サービスを運営する上でDBやログのデータを解析する活動を、社内では「運用分析」と呼んでいます。 この運用分析に関する「心得」を文書にまとめて、新しく業務に携わるメンバーに読んでもらっています。
Akerunのみならず広く一般的に通じる考え方なので、ぜひ参考にしてみてください!
運用分析の心構え
顧客視点を持つことの重要性
運用分析を行う際には、エンジニア自身が顧客視点を持つことが非常に重要です。 顧客の視点を理解することで、プロダクトがどのように実際のユーザーに価値を提供しているかを深く把握できます。
また、市場でどのような問題が発生しているかを直接確認し、その情報を基に改善策を講じることが可能です。 これにより、単なる技術的な解決策にとどまらず、顧客のニーズに応じた本質的な改善が行えます。 顧客対応を他部門に任せるのではなく、エンジニア自身が市場の声に直接触れることで、プロダクトの品質向上と市場での競争力強化に繋がります。
データドリブン運用のメリット
データドリブン運用とは、データを基に意思決定を行うアプローチです。 この運用方法は、精度の高い判断を可能にし、直感に頼るよりもリスクを軽減できます。
また、データに基づく判断は、迅速な対応や継続的な改善を促進します。 成功事例として、データを用いたA/Bテストによるコンバージョン率向上や、顧客セグメンテーションによるターゲットマーケティングの最適化などが挙げられます。 データドリブンな運用を導入することで、競争優位性を確保しやすくなります。
運用分析の注意点
目的を明確にする
データ分析を始める前に、目的を明確に定義することが不可欠です。 目的が不明確であれば、適切なデータや手法を選べず、無駄な作業になる可能性があります。 また、仮説を立てて検証することで、分析結果が目的に沿ったものであるかを確認し、効果的な解決策を見つけやすくなります。 まずは目標を明確にし、その上で仮説を立て、データを収集・分析しましょう。
データ品質とバイアスの管理
ビッグデータを扱う上で、データの品質とバイアスの管理は極めて重要です。 誤ったデータや不完全なデータが含まれていれば、分析結果の信頼性が損なわれます。 そのため、データのクリーニングを徹底し、ノイズや異常値を取り除くことが不可欠です。 また、データ分析にはバイアスの排除も必要です。 エンジニア自身の先入観や偏見が分析結果に影響を与える可能性があり、データ自体にもバイアスが含まれていることがあります。 これを防ぐために、データの解釈は複数の視点から検討し、可能な限り客観的に行うよう心がけましょう。 品質の高いデータとバイアスの少ない分析を行うことで、より正確で信頼できる結果を得ることができます。
プライバシーとセキュリティ
ビッグデータには個人情報や機密情報が含まれており、その取り扱いには特別な注意が必要です。 法律や社内ルールに従い、セキュリティ意識を持って取り組むことが不可欠です。 また、不要なデータの保存や持ち出しを避け、必要最小限のデータだけを適切に管理しましょう。 万が一不適切なデータの取り扱いによって情報漏洩などの問題が起こると従業員が法的責任を問われる可能性もありますので、皆さん自身を守るためにも常に適切な管理を心がけてください。。
インフラコストの管理
ビッグデータを利用したクエリ集計や分析業務では、リソースの消費量が増加し、それに伴うコストも大きくなります。 効率的なクエリ設計を行い、不要なクエリの実行を避けることで、コストを抑えることが可能です。 また、集計データを適切に保存・共有し、同じクエリの重複実行を防ぐことも重要です。 さらに、クエリ実行時のコストを意識し、高負荷の時間帯を避けて実行するなど、リソースの効率的な活用を心がけましょう。
具体的な手法については各ツールやデータ構造によって異なりますので、ここでは割愛します。
以上です!
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