エンジニアとコーチングの相性の良さ

この記事は Calendar for Akerun | Advent Calendar 2021 - Qiita の 10 日目の記事です。
FW 開発者だけどあまりコードを書く時間がとれていない AkiAbe - Qiita です。

テクニカルなことはギークなチームのみなさんが記載してくれるので、私からはヒューマンよりのお話を。

はじめに

ソフトウェアエンジニアって世間から見ると「パソコンと仕事をしている」みたいな印象を持たれること多そうですが、実はめちゃくちゃ人と対話をして協力しながら仕事を進める職業です。
だって、皆の叡智を結集して一つのプロダクトを作るんですもの。

この記事のタイトルに「コーチング」という題名がついていますが、コーチングのやり方とかそういうことには言及しません。
エンジニア (というか人類) が、人と一緒に何かを実現するときに、コーチングの考え方を知っておくことのメリットを挙げるだけの記事です。
また、コーチングは色々な考え方があります。あくまで、この記事は個人の解釈となります。ご了承ください🙇🏻‍♂️

コーチングとは

とはいえ、コーチングってどういうこと?という方もいると思うので、簡単に私の考える解釈を記載してみます。

コーチの語源

コーチ (Coach) は馬車を意味します。(同じ名前の某有名ブランドも馬車のマークですね)
コーチングは、「人を望む場所に送り届ける技術」という解釈をしています。

コーチングとティーチング

よく使うたとえで、飢えた人がいたときに

  • 魚を与える (答えを教えて今の問題を回避する) のが teach
  • 魚のとり方を教える (答えを自分で導くための術を教える) のが coach

というものがあります。

短期的な問題解決だけをする場合 (この例だと、とりあえずすぐに飢え死にするのは避ける) は teach の手法をとることも良いかと思います。
ですが、「人を育てる」、「自立を促す」という意味では coach のアプローチを取るのがよいと思います。

世界は対話でなりたっている

前述したとおり、エンジニアの仕事の大半は対話です。
コーチングもクライアントとの対話により気づきを与えていき成長を促していくようなスキルになります。
なので、エンジニアはコーチングを知るべきなのです。

IoT 機器なんかは機械同士で対話して情報をやり取りしているし、ソフトウェアもモジュール同士が決められたプロトコルで対話していますね。
我々も、プライベートではオフラインで家族やパートナーと対話をしていますし、スマホなどを通してオンラインで世界の誰かと常に対話して生活してますね。
ということで、やっぱり世界は対話でなりたっているんですよ。

私が学んで一番よかったこと

コミュニケーションタイプを知れたこと

「人により、コミュニケーションタイプというものがある」ということを知れたことです。
コミュニケーションタイプに関してはこの記事が読みやすいと思います。 タイプはざっくり 4 分類にわかれています。

coach.co.jp

相手のコミュニケーションタイプをあらかじめ知っていると、どういうコミュニケーションをとると話がスムーズに進みそうか?など見えてくる (気がする) 。

私のコミュニケーションタイプはなんだろう?

ちなみに私はプロモーターというタイプです。
ちょっと特性みていきましょう。

アイディアを大切にし、人と活気あることをするのを好む

うんうん。なんか活発に意見を交わす好青年の絵がみえますね。
いいですね。

承認を代表とする、こまめな働きかけがないと、一気にやる気を失います。
また、オリジナルなアイディアを大切にするため、自分のアイディアを否定されることを嫌います。

えっ。結構めんどくさいやつやん。。

彼らと接するときは、次のポイントを意識してみましょう。

  • 話を聞くときは相づちをうつなどして明確に反応する
  • 質問は間口の広い質問をして自由に話をさせる
  • たくさんほめる(特に彼らの影響力をほめると効果的)
  • 彼らのオリジナルなアイデアに耳を傾ける

だそうです。ほめて伸びるタイプ!!
みんな、もっとほめて!!!

まあこんな感じでざっくりとでも、対話をする人がどんなタイプかわかっていれば 、同じ内容を素早く伝えるために、伝え方を工夫することができます。

いい意味で「人に期待をしない」

もともと他人を期待をしない性質でしたが、この 4 タイプを知ってから
それがより自分の中の人付き合いの軸になりました。

「期待をする」という行為自体は悪いわけではないですが、「裏切られた」
と感じたときのストレスは、私にとってかなり大きいです。

とはいえ、私もたまに都合よく何かを期待をしてしまうことはあるのですが
「そもそも考え方 (というか大事にしているポイント) が違うんだから仕方ない」
と思えるようになったことで、生活のストレスが少し減りました。

そして、私もたぶん誰かの期待を裏切りながら生きている。
でも、叩かないでください。
ちゃんとそういう認識していることを、ほめてくださいw

「おもいやり」と「自衛」

前述の「期待しない」から派生している考え方なのですが
私自身の一緒に仕事する人への接し方が変わりました。

基本的な考え方としては

  • みんな知らなくて当然
  • 意見、反論があって当然
  • 対話が前提 ( 一発で話が伝わると期待をしない)

対話をするときも、話し相手が 4 つのタイプのどの傾向を持っているかを
なんとなく把握できると

「この人にはこういう接し方をした方が、素直に意見を受け取ってもらえそうだな」
というように、スムーズに話を進めるための思いやりができるようになります。

また、自分が嫌に思うような言い方をされたときでも
「この人がこういう言い方するのは、悪気はないんだな」
と思うことができるようになります。

こうなれば、無駄に自分が傷つくことを減らすこともできます。
自分が傷ついてしまうと、相手へのコミュニケーションの取り方も雑になってしまいますし
負の循環を構成する要因にもなると思っています。

コーチングを学ぶことは、相手を伸ばすことだけでなく、自分を守ることにもつながるのです。
こうみると、素晴らしい学問ですね。

さいごに

コーチングというワードは 「人を育てる」という目線や文脈での話題が多いと思いますが、今回は「自分を守り、自分が仕事をしやすくする」という目線で記事を書きました。

  • エンジニア (に限らず人類) って、人と対話をしながら、協力しながら仕事をしています
  • 自分と違う思考パターンの人は世の中に存在します
  • そういった人と話すときに誰も傷つけないことができると一番ハッピーです
  • でも、自分の人生なのでまずは自分が傷つかないことを優先しましょう
  • そのとっかかりとして、コーチングを知ることはメリットのあること

みたいなことが伝えたかったことになります。

当然、コーチングという技術は、自分が関係する人 (たとえば、部下や後輩) を成長させるために使えるもので、そのような使い方をするのにもめちゃくちゃ有意義です。
その辺りのお話はまた別途。

みなさん、これからも楽しく開発をしてものづくりをしていきましょう!
(あれ?結局、コミュニケーションタイプと、それを私がどう利用しているかの話しか書いてないな。。)


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